むし歯予防の基本～歯みがきよりも大切なこと～

どうしてむし歯になるの？

磨き残しがあるから？甘いものが好きだから？遺伝だから仕方がない？

本当のむし歯の原因、正しく理解していますか？

磨き残しも甘いものも、確かにむし歯の原因といわれているようなことですが、

「甘いものが大好きで、歯みがきは嫌い」

というような方で、なぜか全くむし歯にならない人もいます。

人によって、なりやすい人、なりにくい人がいるのは事実です。

そして、それは遺伝ではありません。

むし歯の原因と、むし歯にならない人の秘密を、これからお教えしましょう♪

むし歯のメカニズム

まず、お口のなかでは食事のたびに、歯の表面が溶ける「脱灰」と、歯の表面が元に戻る「再石灰化」が常に繰り返されています。

本来は、「脱灰」と「再石灰化」のバランスはとれていて、むし歯にはなりません。

どういうことかというと、、

①食べ物や甘い飲み物が入ると、お口の中の細菌が繁殖し始めます

②細菌が「酸」を出して、歯を溶かし始めます＝このことを「脱灰」といいます

このとき、歯の表面のミネラルやカルシウムが、お口の中に溶けだします。

このままだとむし歯になっていってしまう・・・

③ここで体が力を発揮します！

唾液の力によって、酸性から中性に戻してくれます。

④これが再石灰化！一度溶け出たミネラルやカルシウムが、また歯の表面に戻ってくれるのです！

はい、溶けた歯が元通りになりました♪

と、いうことが何か一口でも食べたり飲んだりするときには、必ずおきているのです。

細菌と唾液の戦い！

この戦いに負けてしまうと、溶け出たミネラルたちが、戻ってきてくれず、どんどん歯は溶け続け、むし歯になってしまうのです。

負けてしまう大きな要因について、今回はお伝えしたいと思います。

それは、食習慣

Q.コーヒーが好きな方はいらっしゃいますか？
そこに砂糖を入れますか？

危険です！

Q.果物が好きな方はいらっしゃいますか？
まさか果物ではむし歯にならないと思っていたりしませんか？

なります！

Q.スポーツ飲料が好きな方、またお子様にあげている保護者の方はいらっしゃいますか？

とても危険です！スポーツ時や発熱時以外の、喉が渇いたときに飲むのはやめましょう。

Q.飴、好きですか？

飴が溶けていくとき、歯も一緒に溶けてます！

Q.体のためと思って、野菜ジュースを頻繁に飲んでいませんか？

野菜ジュースでもむし歯になります！ちなみに豆乳でも、調整豆乳はむし歯になります。

食事をとると、２～３分で歯が溶け始めます。

食事が終わって、お口の中が空っぽになると、唾液の力で約20～40分で、再石灰化が始まります。

つまり、歯はすぐに溶け始めるのに、再石灰化はゆっくりしか起こらない。

ということは、再石灰化される前に、また何か口に入れてしまうのが問題なのです！！

甘い飲み物とか、

ダラダラ食べ続けることも危険

歯が溶けている時間と、再石灰化されて、お口の中に何も入ってない時間。

その差が大きいほど、むし歯になりにくくなります。

食習慣のポイント

★「再石灰化」の時間と「脱灰」の時間、トータルでどちらがどのくらい長いか

★寝る前の飲食が最も危険です！！

寝ている間は唾液がほとんど出ないので、再石灰化されません。

絶え間なく飲食物を口にしたり、喉が渇いたときにジュースを飲む人、間食を何度もとるような食習慣を持つ人は、再石灰化している時間がないのでむし歯の危険性が高くなります。

＜結論＞

何を食べるのかではなく、１日に何回飲食するか。である！

このように、甘い甘くないに関わらず、食習慣は、むし歯にとても大きな関わりがあるのです！