歯科医院で行う歯のメインテナンスの疑問②
歯科医院で行う歯のメインテナンス。
歯科医院によって、やっていることが違うことも…
本当に歯を守るためのメインテナンスでは、実際にどんなことをしているのか?!
①お口の状態の把握
・歯ぐきの検査
・唾液検査(歯科医院による)
・レントゲンの確認(毎回ではない)
上記の検査を必要に応じて行い、現状を把握していきます。結果は患者さんと共有します。
特に歯ぐきの検査は、その日のメインテナンスの内容を決める上でも重要です。
なので、検査を一切せずに、ただ歯のクリーニングだけしている歯科医院は要注意です…
②お口の中のバイオフィルムの確認
どこに、どれくらいバイオフィルムが付いているのか?
これを知るためには、染め出しが必要です!
このような液を使わない限り、バイオフィルムは肉眼では見えないものです。
お口の中のどこに「磨き残し」=「リスク」があるのかを把握していきます。
これがとても重要なのです!
どこにリスクがあるのかを患者さんにも知ってもらい、
自分で落とせるようにするための指導や、
歯科医院でPMTC(歯のクリーニング)をする際にも必要な情報となります。
ですので、
この染め出しを行わずに、「磨けていますよ」と褒められたら、
それはちょっと無責任で、いい加減なことかもしれません^^;
歯科医院を見極めるポイントにもなりますね。
③歯みがきトレーニング
細菌をゼロにしたり、すべてのバイオフィルムを自分で除去することはできませんが、
お口の中を出来る限り清潔に保つことはとても大切です。
その中で最も関わってくるのが、毎日の歯みがきです。
少しでも上手く、効率的にきれいにする方法を学ぶことは、一生ものの技術の習得なのです。
④徹底的なバイオフィルムの除去(PMTC)
専用の器械や器具を使って、普段の歯磨きだけでは不十分なところを集中的にきれいにしていきます。
このPMTCとは、器械でただ歯の表面を磨くものではありません。
染め出されたバイオフィルムに的を絞って、徹底的に除去する行為です。
つまり、染め出しをしていない場合は、それはPMTCではありません。
もし、いつも行っている歯科医院が、染め出しをしないでクリーニングを行っているとしたら、
それは目に見える汚れだけを取っている行為で、
むし歯や歯周病の原因のバイオフィルムは完璧には取ってもらえていないということ。
染め出しをするか、しないか。
ここも歯科医院を見極める上で重要なポイントです!
⑤フッ素塗布
むし歯予防にとても大きな効果があるフッ素。
歯科医院で使用するのは高濃度のもので、定期的に塗る事で、むし歯になりにくい歯の質を作っていきます。
歯みがきや、歯科医院のクリーニングよりも、むし歯予防効果のエビデンスレベルが最も高いのがフッ素です。
メインテナンスでは、この他にも、むし歯の進行有無の確認や、歯科の観点からの生活習慣へのアドバイスなども行っていきます。
お口の中をトータルで良い状態に導くための管理を行っていくのがメインテナンスです
日本人は先進国の中で、歯が悪い国だと言われています。
その最も大きな原因が、実はメインテナンスにあります。
海外では半年に1回のメインテナンスが当たり前。行くのが常識という中で、日本は行かないのが当たり前なのです。
後悔しない老後を送るためには、メインテナンスに行くのが当たり前!
という感覚で、これから過ごしてみてはいかがでしょうか(*^^*)