あなたは大丈夫?歯周病の調べ方
◆歯周病の初期症状とは?
むし歯と違い、自覚症状がほとんどないまま進行していく歯周病。
20~30代頃までは、きっと自分とはあまり関係のないことと思っている方も多いと思います。
しかし、すでに始まっているのです。
歯周病の始まりは、歯と歯ぐきの隙間の磨き残しから細菌が繁殖し、
その細菌が毒を出し、歯ぐきに炎症を起こします。
これが歯肉炎。
「歯を磨いていて血が出た!」
という経験は、ほとんどの方があるかと思います。
実はこれが歯周病の初期症状です。
ここからが、体の抵抗力と細菌との戦い!!
体が健康であるときには、自然と治ってしまいます。
しかし、疲れていたり、体調を崩していたり、抵抗力が落ちていると細菌はどんどん繁殖していきます。
そして、骨がなくなっていくのです。。。
しかし、菌が繁殖している状態というのは目ではわからないですし、痛みもないことがほとんどです。
つまり、自分では判断できません。
では、歯科医院ではどのように調べているのでしょうか?
◆歯周病はどうやって調べてるの?
前回もお話したように、歯周病が進むにつれて、歯を支えてくれている骨がだんだんとなくなっていきます。
(しかし歯ぐきの下で起こっているので、見た目にはしばらく変化はみられません)
つまり、骨がどれくらいなのかを確認する必要があります。
例えば、この人は歯周病が進んでいるように見えますか?
よくわかりませんよね?
骨の状態はそのままでは見えませんので、レントゲンを撮って見てみましょう!
この人の骨の位置は・・・
薄っすら白く見えているのが骨なので、このくらいですね。
先ほどの写真で実際に見えている歯ぐきよりも、骨はずっと下の方までなくなっています。
実際に見えている歯ぐきから、実際の骨の位置までの距離を「歯周ポケット」と呼んでいます。
骨がなくなると、その部分はポケットのように空洞になってしまい、そこに細菌が溜まっていってしまうのです・・・
ちなみに健康な人は、見えている歯ぐきギリギリまで骨があります。
◆歯周病は数値化できる!
その方法が、先ほどの見えている歯ぐきから骨までの距離「歯周ポケット」を計測するという方法。
「プローブ」という目盛りのついた細い棒のような器具を使い、
歯ぐきの中に入れていきます。
骨の位置で止まるので、歯周ポケットの深さがどれくらいなのかがわかります。
これで、
見えている歯ぐきの位置から、実際の骨の位置までが何㎜あるのか
測っていきます。
この「何㎜」が「歯周ポケット」と呼ばれるものです。
健康な歯茎だとプローブは1~2㎜くらいしか入っていきません。
3㎜入るところは少し注意が必要で、4㎜以上になると歯周病は始まっていて治療が必要です。
◆重要なのは歯周ポケットの深さだけではない!
もう一つ重要なのが、歯ぐきからの出血です。
プローブによる歯周ポケット検査の際に、出血の有無も調べます。
プローブを入れたときに、
出血するところ=細菌が繁殖しているところ=歯周病が進行中
つまり、たとえ歯周ポケットが1~3㎜であっても出血があると、
これから歯周病が進む可能性が高いということになり、危険なのです。
このように1本1本診査し、歯周病の進行状態、これからかかる危険性などを、まずは把握しましょう!
そのうえで、自分のお口の中に適切な治療法や予防法を知ることが大切です(*^^*)